名曲シリーズ グッバイポークパイハット

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今年に入って、わたくしの敬愛するイギリスのロックギタリストのジェフベック氏が突然亡くなりました。

確かまだ学生だった頃、今ではロックギターの教科書とまで呼ばれるほどの彼の名盤 “Blow by blow” を聴いて、もうびっくらこいてオラ腰が抜けちまっただよ!

まあ若気の至りとは言え、ロックギタリストを目指すなどと云うアホな妄想を抱いてました当時のわたくし、ジェフベックというギタリストをそれまで知らぬことは無かったのですが、どちらかと云うとロッドスチュアートなどのボーカルの合間に、カリカリといった不協和音を鳴らすといったイメージしかなく、あまり興味が無かったのですが、このアルバムはそんな私の偏見をものの見事に打ち砕いたと同時に、ギタリストになるなどと云うアホウな妄想をも見事完膚なきまでに打ち砕いてくれたのでございます。

もうアルバム初っ端から、ビートルズのヒットナンバー、シーイズアウーマンをトーキングモジュレイションなる飛び道具を用いて奏でたかと思えば、後に続く曲も幻自在、エレキギターの可能性を極限にまで引き出す様々な革新的な奏法とテクニックでもって当時人気のフュージョン音楽の最前線に躍り出たと言っても過言出がございません。

さて、このアルバムの次に発表され、ジェフベックのロックギタリストとしての地位を不動のものにしたと呼ばれるアルバム「ワイヤード」。この中の一曲「グッバイポークパイハット」という曲は、わたくし一番お気に入り。

この曲は元々はチャーリー・ミンガスというベース奏者が作曲したジャズのナンバーで、自身のバンド以外にも多くのミュージシャンがカバーしているという名曲中の名曲。

この曲はそのタイトルにもある通り、ポークパイという種類の、狭いツバが一周回って、お皿にカップを伏せたようなデザインの帽子。この帽子を愛用し、常に被っていた友人のミュージシャン、レスターヤングの突然の死を悼んだエレジーとして書かれたものなのであります。ジェフベックの演奏はその作者チャーリーミンガスの心を代弁するかのように、実に悲哀に満ち、聞く者の魂を揺さぶらずにはおりません。

実はわたくしも、この曲のせいという事ではないのですが、このポークパイハットの愛用者。服装やブランドには拘りの無いダサイ爺さんなのですが、唯一ポークパイハットだけは米国老舗帽子メーカー、ニューヨークハットとのものと決めているのです。

さて、わたくしこの度会社から退職を言い渡され、従いまして皆さまとは長のお別れと相成ります。つきましては、長らくこのくだらぬ駄文にお付き合いいただきましたご奇特な皆様方には、惜別のよすが、この曲を“浪速のポークパイハット”から感謝の意味を込めてお送りしたいと思う次第でございます。ご興味がある方は各自ご勝手にYouTubeででもお聴きくださいませ。

バイナラ♥

 

 

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