ダイアモンドの邪魔をしないギメルのダイアリング

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夏井いつき先生の厳しくも的確な俳句添削が人気の、テレビ番組「プレバド」

目玉の俳句だけではなく、水彩画、色鉛筆、消しゴム版画など色んなジャンルで腕に覚えのある芸能人が技を競い合うのですが、上手な方々の技術の高さに毎回舌を巻いております。

そうしたお上手な方は、回を経るごとにどんどん段位が昇格して行く仕組み。名人ともなればもう玄人はだし。若かりし頃、絵の道に進もうかと悩んだ私。毎回タレントさんたちの達者な筆さばきを観るにつけ、間違った道に進まず良かったと変に納得させられるわけであります。

さて、先日も色鉛筆を用い、与えられた題材を描くコーナーで、名人四段から五段への昇格をかけて、毎回ビックリするような卓越した腕前を披露してくれるモデルの辻元舞さんが登場。

お題はなんとダイアモンド。職業柄、こりゃおもろいやんけ、と注視したわけであります。

結果は見事名人五段に昇格を遂げられたのですが、しかし宝石に携わって四十年、GIA・GGディプロマ取得のわたくしの眼は誤魔化せませんぞ。残念ながらダイアには見えない。もちろんファイアーと呼ばれる光の分散もちゃんととらえて、上手くは描けているのですが、ダイアモンドのそれではない。どちらかと言えばダイアモンドの類似石、合成ルチルに近い。

これは何も辻元さんの技量不足であるという事ではなく、彼女ほどの達者な腕の持ち主でも、ダイアモンドの美しさを絵で表現するのは難しいうことであります。すなわち、浦島太郎の歌にもある通り、ダイアモンドは「絵にもかけない美しさ」なのです。絵だけではございません。写真あるいは動画ですら目の前にある実物のダイアモンドを正確に伝えることは不可能なのです。

さて、そのような絵にも描けない美しきダイアモンドを一番美しく見せる装置、仕掛けがダイアモンドソリティアリングなのです。

こんにゃく、もとい婚約指輪などでよく見かけるダイアモンドのソリティアリングというものは大体デザインのパターンが決まっておりまして、ダイアを留める爪はほとんど6本か4本。デザインオプションとしては、腕にダイアを入れるか入れないかくらい。

脇石としてダイアを入れる場合はラウンドのメレ、あるいは小さいファンシーシェイプを両サイドに1個づつ、または2個、3個ずつ位を左右対象に入れる。あるいはご覧の写真のリングの様に細かく一列にメレダイアを並べて入れるか、または細かいパヴェセッティングに仕上げる。大体それくらいのパターンなんじゃないでしょうか。ですから、こういったダイアモンド婚約指輪用の出来合いのリング枠というものは、国産メーカーの多くが、石のサイズに応じて、幅広く用意し新規ご婚約用としてはもちろん、昔の爪の大きな立爪タイプからのリフォームにも対応すべく準備万端怠りないのでございます。

さて、そういった市場に数多く出回っておりますダイアモンドソリティアリングとこちら、日本が世界に誇るギメル社製の指輪どこがどう違うのでございましょう?

中石が違う?いえいえ、たしかにこちらのセンターに留まっておりますダイアモンドはDカラー、VS1、トリプルエクセレントという最高品質のダイアモンドでございますが、婚約指輪というものは大体良いダイアを使うのが常でございますから、こちらが特段優れているわけではございません。じゃあリング枠を一個一個手作りしてる?いえ、枠をじっくり観察してみてもロー付けなどの手作りの痕跡はなく、量産のきく通常のキャストによる枠であろうかと思われます。ではこちらのリング、御徒町や南船場で売ってる空枠とどこがどう違うのか?

実はほとんど違いはございません。ただし微妙な違いがございます。そのわずかな違いこそが、それギメルのギメルたる所以。

日本のビバリーヒル、芦屋奥池、神秘のヴェールに包まれた宝飾品工房ギメルの アートディレクター・穐原かおる氏がこだわった微妙な違いを、不詳わたくし、荒くれ者、DQNがたむろする大阪は針中野の質屋の老丁稚が恐れながらも解説つかまつります。

まず、第一に挙げたいのは素材。通常こういったプラチナのリング枠というのは大体プラチナ900が使われます。しかしギメルはプラチナ純度にこだわってのプラチナ950。95パーセントプラチナ含有率の地金を使用しております。これは単に純度の高いプラチナに地金部分を変更するという簡単な事ではございません。プラチナは非常に柔らかい金属ですから、純度が高いほど柔らかくなって細工が難しいのです。製品化に耐えるほどの地金の圧縮、あるいは化合する5パーセント部分の金属の工夫が必要となります。

そして、デザインの細かいディテールの拘り。リングの真上から見ると腕がダイアに向かって徐々に細くなっているのがお分かりいただけますでしょうか。この細工によってセンターのダイアがより大きく見える効果を産み出しているのですが、その分センター寄りの幅の細い部分の腕の強度が落ちる。その点を補うべく、腕の縦方向の厚みは逆に厚くしてあるのです。またセンターのダイアの留めですが、こういった立爪タイプの枠は留めるダイアのガードルの角度が一様では無いため、留めるダイアモンドに合わせて職人が後から切れ目を刻んで留めていくのですが、結構これが難しい作業のようで、爪とダイアの間に隙間があるものをよく見かけます。しかし、こちらはさすがギメルのクラフトマン、文字通り寸分の隙も無くきちっと留められております。

また、腕に留められた細かいダイアモンドをセットしているそれぞれの小さな爪ですが、こういったキャスト枠ではこれだけ細かい部分になりますと、結構不ぞろいだったり、上下左右が均等でなかったりするのですが、そういうアンバランスが全く見られず、もう最初の図面通りの仕上がり。もちろん留まっているダイアのサイズもセンターに向かって腕の太さとともにスムースなグラデーションを呈しております。グレードは言うまでもなくギメル基準、最上級クラスのメレダイアであることは言うまでもありません。

とは言え、これらの細工の工夫はギメルさんとしては、中石に対して行う最低限の礼儀程度。

あとは最上級のダイアモンドが邪魔な障害物の無い舞台で独壇場。絵にも描けない神々しくもまばゆい輝きを燦燦と見る者皆に等しく与えたもう。

 

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