コレクターにはギメル!

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「無能の人」という日本映画がございます。これは個性派俳優としておなじみの竹中直人氏が1991年に自らメガホンを取り初監督に挑戦し、自身も主演として挑んだ当時の話題作なのですが、元々の原作は芸術漫画の金字塔とも呼ばれる「ねじ式」を描いたつげ義春氏の漫画。

漫画家、つげ義春氏を知ったのは、わたくしに小説の世界の扉を開いてくれた、敬愛する作家の筒井康隆先生が、何かの雑文の中でその漫画を高く評価されているのを読んだのが切っ掛け。

まず最初に読んだのが、先にあげました「ねじ式」。いやー、もうそのシュールというのか奇天烈というのか、まるで悪夢のような、筋があって無きかのような漫画。それもそのはず、漫画の筋が浮かんでこずにヤケクソで書いたとのご本人の弁があるほど。実際この先生の他の作品はこの様なアヴァンギャルドな作風とは大きく異なり、どちらかというと自らの生活に題材をとった私小説風な作品が多いのでございます。

この「無能の人」も自らをモデルにしたであろうとみられる、売れない漫画家を主人公にした、貧乏にあえぐ一家の悲喜劇を描いたもの。

芸術漫画などと祭り上げられたが故、なにか変な気負いが生まれ、編集者からの注文にも気安く応じられなくなり、それゆえに雑誌からの注文も途絶えて久しい主人公の漫画家、助川。

それならいっそ商売替えをしようと色々試みますが、何をやってもことごとく上手く行きません。そこで最後にたどり着いたのが、元手要らずという事で、玉川の河原で拾った石を玉川の河川敷に掘っ立て小屋を建て、そこで売るという商売。

まあどう考えてもモノになりそうな事業ではございませんが、実はこういった河原に転がっているような石にすら好事家というのか、マニアというのがいるらしいのでございます。

専門的には「水石(スイセキ)」と呼ぶらしいのですが、元々古くは中国より伝わった愛石趣味だそうで、形の良い趣のある石を室内で台座の上などに恭しく飾り、鑑賞するといった、まあ何とも渋い趣味があったもので、ちゃんと日本水石協会なる同好の士が集う団体すらあるらしいのでございます。

さてそれを知った主人公の助川、芸術漫画家としての自らの審美眼を信じ、河原でこれぞと思う石を拾ってきては店頭で適当な名を石につけて並べるのですが、もちろんそんなものを敢て買おうなんてモノ好きな人は滅多におりません。日がな一日毎日ヒマな店で店番をしていてもしょうがないと、石仲間から教えてもらった、良い石が採れるといわれる郊外まで家族を伴い、レクリエーションを兼ねて出かけます。そこで採取した石を愛石趣味同好の士が集まるオークションで売って一攫千金を目論むのですが、もちろんこれも失敗。オークションの参加費だけが無駄に消え、とうとう妻子からも見放されるといったさんざんな結末で物語は終わります。

さて世間では、こんな河原に転がってるような石ころに始まり、様々なモノの収集が趣味として成立致しておりますようで、テレビの人気長寿番組「開運!なんでも鑑定団」でもいろんなものが収集家のコレクションとして鑑定に出品されております。

この番組を見るにつけ、世の中にはまあ何とも数多くの収集癖を持っている人がいるもんだなーと感心いたします。

世に広く知られているところでは、切手収集。古銭収集。フィギア収集。むかしのエボナイトやビニールでできたレコード盤の収集。初版本の収集。昔の玩具、メンコやベーゴマの収集。オイルライターの収集。腕時計の収集。もう数え上げたらきりがないくらい皆さん物を集め貯め込むのがお好き。わたくしなどのようにそういった収集癖が全くない者からみればまことに不思議。

さて、このコラムでいの一番に取り上げなくてはいけないのは何をおいても宝石の収集、コレクション。

夜更けにこっそりベッドサイドのドロワーから宝石箱を取り出し、買い集めた宝石たちを眺める事は、そういった方々にとりましてはまさに至福のひと時。ひとつづつ取り出しては指にはめてみたり、首にぶら下げてみたり、ためつすがめつ眺めて飽きることを知りません。

いや、まことに精神衛生上にもよろしげな、結構なご趣味でございます。

ただし、こういったモノの収集癖の裏にはテレビの鑑定団のテーマでもあります、投機的な側面が必ずついて回ります。たとえば絵画や美術品、書画骨董なんかはもう鑑定団のお得意分野。イチ、ジュウ、ヒャク、セン、マン・・・・・・とお金の位がカウントされる度に出品者の一喜一憂するさまの必死な様子。値打ちのある品だと自信満々で持ってきた先祖伝来の壺なんかが二束三文の値を付けられたときの出品者の落胆のサマが、意地の悪い視聴者にはたまらなく面白いのであります。

さて、実は一般の方の中には、宝飾品、宝石貴金属の類もこういった書画骨董と同様長らく持っていれば値打ちが上がる、あるいは一定の資産価値を持っている、なんて言う風に思っておられる方が少なからずおられます。これは宝石屋が販売する時に「お値打ち品」とか「値打ちがある」などといった、さもその品物自体にすごい金銭的価値があるといった、紛らわしい売り方をする点に原因があると考えられます。

もちろん、こうしたジュエリーと言ったものは大体が18金やプラチナをその土台として制作されているので、最低その地金のスクラップ価格の値段にはなるのですが、その価格たるや購入価格の1/5以下というものがほとんど。

なぜならばこういったジュエリーの類の原価率というものは贅沢品、奢侈品という事もあって、他の一般の耐久消費財に比べると驚くほど低く、せいぜいが20%前後ではないでしょうか。そしてその原価に占める貴金属の割合を考えると自ずとこの目減りの仕組みはご理解いただけるでしょう。

ですから、手前ども貴金属高価買取りで定評がございます質屋マルヨにいたしましても、宝石貴金属の買取に関しましては、地金だけではなく、中石、脇石もしっかり査定いたし値を踏んだ結果ですら、購入価格の1/3までいかないものがほとんど。暴利をむさぼるあくどい商法に引っかかり、高い値段で売りつけられたものなんかですと、最早1/10以下。まことに残念ながら文字通り二束三文の値打ちという事になります、

しかし皆さま、ここに朗報、福音があるのでございます。そういった処分するときはスクラップ価格にしかならない大半のジュエリーの中におきまして、中古になってもなお付加価値を維持し、しっかりした買取金額が期待できる逸品があるのでございます。

そう、それこそが未来のアンティークと海外オークションハウスをうならせた、日本が世界に誇るギメルの製品。

もちろん現在はまだアンティークにはなっておりませぬ故、中古として処分する場合は新品価格からの目減りは免れません。ただし最早、質屋買取屋等が出品する古物市場のオークション価格ですら、ギメルというだけで高値が付くといった現状。ですから新品で買ったギメルの商品でも、良心的な質屋、買取屋に持ち込めばスクラップ価格ではなく、ちゃんとしたギメルとしての中古相場価格に準じた価格で買い取りが成立するという事。つまりはエルメスやロレックスの品物と同じく、品物の値打ちとして査定してもらえるのでございます。ですから、それをハナから中古で上手に入手しておけば、万一の処分の場合でもその目減りの額はさらに減るわけなのであります。お判りいただけますでしょうか。そしてさらには将来のアンティークというだけあって、その将来が到来したときには一体いくらの値打ちになっているか楽しみではございませんか?お孫さんがそれを携え、「開運!お宝鑑定団」に出るその日までは、もちろん最高のジュエリーとしてお楽しみいただけるわけですから、これはお値打ちでございますよー!

掲載ページはこちら → https://item.rakuten.co.jp/douxperenoel/11004051/

 

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