バイザヤード の卓越したデザイン

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の!俺の!俺の話を聞け―、とばかり横山剣バンドのヒット曲の如く声高に、毎回軽佻浮薄なブログを皆様方に嫌がおうにも押し付けているわけでございますが、この様にコンスタントに、たとえ内容の無いようなお話でも、発表し続けるというのはプロの物書きでないわたくしにとりましてはかなりの難行苦行。

まあ適当な世間話、無駄話、特に下ネタなら得意なのですが、とりあえず宝石ブログとうたっているからには、なんとか宝石でオチを付けなければならない。落語の大喜利なんぞでよく見かける、何々とかけて何と説く、その心は何とやら、という「謎かけ」。この最後のその心はという所を全部宝石で締めくくらなきゃいけない。しかもその宝石は当社の在庫品でこれを賛美し、皆様の興味を掻き立て、購入意欲の増進に繋げなくてはいけない。こりゃなかなか普通の馬鹿には出来ない芸当、アホにしかでけん。

そこで、まあこちとら素人なんだから、やはりプロの先生の雑文をば参考にさせて頂かねばという事で、古い本を引っ張り出しては日々研鑽に余念がございません。ウソやけど。

こういった雑文というかエッセーというかコラムというのか何と言うのんか知らんねけど、わたくしの好きな作家先生が三人ほどいらっしゃいます。

先ず、そのうちのおひとりが、以前にも書いたと思いますが、尼崎が生んだ天才、ダウンタウン松本か中島らもかというくらいの、中島らも先生。先生のご存命中は正直あんまり関心がなかったのですが、亡くなったあと何かのきっかけで読んだ雑文がやたら面白く、以来すっかり虜になってしまったわけなのであります。

中島先生はかつて雑誌「宝島」に連載されていた「啓蒙かまぼこ新聞」に代表されるような、いわゆるサブカルチャー系のご出身。ご自身も幾度か薬物所持で警察のご厄介になるなどの経歴の持ち主。それゆえ我々凡人と違った視点で物事を観察し、またさらにそれに独特の、思わず微苦笑がこぼれるような解釈を加えるといった非凡な才を発揮され、いまだ多くのファンを抱えている人気作家。自らの薬物所持による逮捕をネタにした「牢屋でやせるダイエット」などといった作品など、そのタイトルだけで氏の真骨頂が伺えますね。

さて二人目は東海林さだお先生。この方、作家というよりも本業は漫画家さん。しかも劇画なんかのシリアスな漫画ではなく、明治のポンチ絵の伝統を今に引き継ぐユーモア漫画の正統派。ですから文章の方も愉快な漫画のイラストが添えられた、いたってほのぼのとしてたのしい内容。

代表作のコラム集の一つ「満腹シリーズ」なども普通のありきたりな食リポなどと違い、食物の擬人化、また逆に人物の食物化と縦横無尽なレトリックを駆使しつつも、実に読みやすい、親しみやすい読み物。しかも連載ものの毎回毎回のクォリティーを高度均一に保ち、長年にわたり書き続けておられる才能は本当に驚異的でございます。

さて三番目の先生は先のお二人とはがらりと違い、大正生まれの偏屈頑固親父、山本夏彦先生。この方の文、正統派中の正統派。冗談やユーモアなどの付け入る隙も無い、簡潔で無駄の無い硬質な筆致で世間に起こるあらゆる事象の本質を暴いていく。なんならタイトルだけで氏の言わんとすることの半分は分かるような気がして、本文を読んでさらに深く納得するという寸法。

例えば、「生きがいと差別」という題の中身に「我が家にピアノがあって、燐家に無くて、はじめて豊かなのである」と記されている。

また、こんなことをしれっと描いていらっしゃる。「人は分かって自分に不都合なことなら、断じて分かろうとしない」。あるいはまた「何用あって月世界へ」などなど、実にみごとな偏屈頑固意地悪爺ぶり。

氏は大正一桁の生まれで、幼少より漢文に親しみ、若くしてフランスで学んだとございますが、大正生まれで外遊経験があれば誰もがこんな文を書けるかと言えばさに非ず。やはり天賦の才のなせる技なのでしょう。

まあ、上に挙げたお三方ともお見事で、とても私如き凡俗が真似しようとて真似できるような文章術ではございませんが、このお三方の中でも最もわたくしが憧れと羨望を禁じ得ないのが、最後に挙げた山本先生の文章。端的にして明瞭。無駄というものが一切なく、しかも物事の本質を的確についておられる。わたくしの冗長で不明瞭、品性、知性のカケラすらうかがえぬ駄文とは月とスッポン。

さて、この切れ味鋭い山本夏彦先生のコラムの味と一脈通じる宝飾品がこちら!よく聞いといて下さいよ、ここからが冒頭に挙げました「なぞかけ」の肝心なところなんすから、ホント。

ティファニーバイザヤードペンダント、デザインド バイ エルサ・ペレッティ とクレジットにございます通り、こちらティファニーバイザヤードシリーズはティファニー専属デザイナー、エルサペレッティの手によるものでございます。

でも、デザインってどこをどうデザインしてるの?キラキラもモフモフもドッカーンも何もあらへんや無いの?

そうです、おっしゃる通り。こちらバイザヤードシリーズは徹底したデザインの排除によるデザインなのです。

かつて、日本人服飾デザイナー川久保玲氏が自身のブランド、コムデギャルソンにおいて黒一色のモノトーンを用い、徹底した色の排除を行い、パリはおろか世界中のファッション業界に衝撃をあたえたように、このバイザヤードシリーズも一種のデザインというものへのアンチテーゼとしての非デザインがそのコンセプトの中核を成しているのではないかと思われるのでございます。

一切のデザインを排除して、そして後に残るものとは、そう、山本夏彦先生が文章から一切の無駄をそぎ落とし、真理を明らかにしていったが如く、ダイアモンドの真理本質、そのまばゆい輝きがより一層明らかにされているのでございます。

掲載ページはこちら → https://item.rakuten.co.jp/douxperenoel/11004419/

 

 

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