さて、今般ご紹介の運びとなりましたるは、こちら。見るも艶やかなるピンクゴールドの枠に、マーキーズカットとプリンセスカットのダイアモンドを巧みに組み合わせ、見事な三つの輝く日輪を真横に並べたるが如き、大変美しくしい細工の指輪でござりまする。
なんて、芝居の口上みたいになっちゃいましたが、写真でもご覧いただきます通り、大層変わった、また美しい細工のダイアモンドリングでございますね。
デザインを構成いたしますのは、横に並んだ三つの輪。これを外枠が石座の輪郭に沿ってカーブを描いて囲み、メレダイアがその枠上に整然と綺麗に留めらおります。
さてこのそれぞれ三つの丸い円盤、真ん中が少し大きゅうございますが、ダイアの輝きもあって、一見それぞれ一つのダイアモンドと見誤ってしまいそうですが、よく見ますと、さにあらず。
さて、どうなっているかと申しますと、それぞれ円の中心には四角いプリンセスカットのダイアモンドがセットされ、これを井桁状に4個のマーキーズカットのダイアモンドが囲んでいる。そして。それぞれのマーキーズカットの輪郭をつなげて見ると見事な真円を描いているという絶妙な細工。
何故絶妙かと申しますと、ダイアのマーキーズカットの形状に定まった基準と言うものは無く、だいたいは元の原石の形から一番歩留まりの良い様にカットされますので、縦横の対比もまちまちなら、横に膨らむアールの度合いも様々。つまり適当に縦の寸法だけ合わせてマーキーズダイアを井桁状に組んでも、決してこんな風な綺麗な真円には絶対にならないのでございます。
想像するにこれを拵えた職人さん膨大な数のマーキーズダイアを大変な思いをして、ちゃんと綺麗な丸になる様、ダイアとっかえひっかえそろえたのでございましょう、しかも3つ分!
職人さんの手間賃てのは、大体掛かった時間で計算されますから、これには相当な工賃が掛かっているはず。てことは売価もそれに比例してお高かったと容易に想像がつく。もちろんこんな手間暇かかる事を安い石を使ってやるなんてへそ曲がりは居ないわけで、ダイヤも飛び切り上等。普段、楽天さんに載せる場合は後から文句でも出たら怖いからってんで小心、臆病な手前、遠慮して控え目に書いてますグレード評価も、意を決してAをつけさして頂いております。
というわけで良いダイアモンドに腕のいい職人さん(腕が良くなけりゃこんなの作れませんから)の工賃が合わさって、きっとものすごいお値段で売られていたであろうこのお品。
しかし、幸いというか不幸にしてというべきか、質屋は工賃は査定に入れませんし、細かいダイアの相場は安い。というわけでこの素晴らしい指輪が皆様にはこんなに安く買えちゃうって仕組み。
さあこの滅多にない掘り出し品を手にする果報者はどなたかな?
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