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2021年10月

ホント、キャッツには目がないんですよ!

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落語の演目の一つに「道具屋」と言うのがございます。よく出来たお噺なので、東西の噺家さんの多くが得意の演目として、そのレパートリーのひとつに加えております。

噺の筋はいたって簡単。いい歳をしても定職に就かず、ふらふらしている甥に、自分が副業としてやってる道具屋をやらせて一人前にしてやろうという大家の旦那。しかし、この甥がとんでもない与太郎、つまり愚者でありまして、いざ露天でお店は開帳したものの、来る客来る客みんなしくじる。このしくじるサマの間抜けな様子の面白いところが落語の肝となっております。

さて、このお話でおかしいのが、その売ってる品物が一つとしてまともなものが無いところ。

火事場で拾ってきたノコギリの錆を落として、柄を付け替えだけのものとか、短刀に見えて実は抜けない木刀。首のとれるお雛様。脚が一本欠けてまっすぐ立たたない扇風機。ボラが素麵食ってる様にしか見えない鯉の滝登りの掛け軸やら。この内容から察するに道具屋は道具屋でもこれは古道具屋なのでございましょう。

まあこんなとんでもない品ぞろえですから、この甥っ子が一つも商品が売れなくても当然じゃあないの、と思召す方も多い事かと存じますが、商売と言うもの必ずしもそうとは限りません。

実際、関西版のお噺のほうには、おじさんが道具屋を開店するにあたって、甥を戒める場面。「こんなもんでも、そこらに並べときゃ、どこぞのアホが買おていによるやろ」なんてひどい台詞が出てまいります。(どこぞのアホが買おていによるやろ=どこかの馬鹿が買っていくであろうに)

また、江戸版の方では、この甥っ子が商いをしくじる度に、隣の露店商が親切にも、客にゃ世辞の一つも言って懐に飛び込むんだ、などといってアドバイスしてくれたりも致します。

まあ、ここに出てまいりますような欠陥商品を上手い事言って売りつけるとなりますと、一種の詐欺でございますが、実際商売と言うものものは詐欺と紙一重のところが往々にしてございます。欠陥商品を言葉巧みに装飾して売ると犯罪になりますが、普通の何の問題もない品を言葉巧みに販売すれば、これはれっきとした接客商売。

さあそういう事で、こちら当店の欠陥商品、なんて滅相もございませんが、何と目の出ないアクアマリンキャッツアイの販売と言う難題に、不詳ネットテキヤ、わたくしハリー中野が果敢にチャレンジしてみたいと存じます。

 

さてこちらは、ペアシェイプのこんもりとした、ナリの良い、まるで拡大した雨のしずくのようなカボッションにカットされましたアクアマリン。大きさは10キャラット近いけっこうなボリューム。こちらの石、半透明と言うまでの濁りはございませんが、若干の曇りがございます。その原因は宝石内部にございます極めて微細な針状のインクルージョンによるもの。実はこの針状インクルージョンによってシャトヤンシー、すなわち猫の目効果が生まれるのでございます。この猫の目効果の原理とは、キューティクル豊富な美しいストレートヘアの女学生などの頭頂周りに現れる天使の輪と呼ばれる光の反射の原理と一緒。極細の線上の突起が並んで広がる面に対して、その線と直角に交わるように現れる光の反射の帯がこの猫の瞳となるのでございます。

では、このアクアマリンのキャッツアイ、なぜ猫の瞳が極めて薄く微妙で見分けがつかないのかといいますと、それはこの天使の輪の元となる針状インクルージョンが少ないせいなのです。半面、それゆえこのアクアマリンの透明度が高いわけなのでありまして、そこがこの宝石の魅力ともなっているのでもあります。

それならなにも、キャッツアイと名乗らなくてもいいじゃないか、とのお叱りの声が聞こえてまいりそうですが、実は猫の瞳とまでには形がさだまりませんが、微妙な光のシーン、あるいはシラー効果と呼ばれる光の移ろいが認められるからでなのであります。このシラー効果の代表的な宝石がムーンスト―ン。ご存知の方も多いかと存じますが、石の内部からぼやーっとした光が浮き上がってきて、石の移動に伴いこの光りも揺らぐといった非常に神秘的な効果を宝石に与えます。それと同様、こちらのカボッションアクアマリンもその石の動きに合わせ、石の内部から、行燈の和紙を透かしてぼんやり見える焔の反映のような光のうねりが見てとれます。ならば分かりやすくアクアマリンムーンストーンと名乗ればいいじゃん、とまたまたお叱りを受けるかもわかりませんが、実はムーンストーンの変種ですでにそう呼ばれる固有の宝石がございます。ですからあくまでアクアマリンであるこちらの石は仕方なくアクアマリンキャッツと名乗っている様なわけなのでございますが、実際にはアクアムーンスト―よりも断然魅力的なのでございます。

メレダイアが連なる長めのバチカンの最下部に、このダイアモンドの鋭い輝きと対照的なまったりとした、石の奥底から、身体の動きに合わせて、うねるような光のウェーブを放つ大きな雨粒ようなアクアマリン。この何とも言えない幻想的、神秘的な風情。このしっくりした色目の上品な風合いを見るにつけ、宝石の名前など別にどうでもよくはなりませんか、美しければ。

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アンドロイドは電気羊の夢を見るか?知らんがなそんなん の巻き

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アメリカの偉大なSF作家フィリップ・K・ディックの小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を鬼才リドリー・スコット監督が映画化したのが、かの伝説のカルトムービーとも呼ばれる「ブレードランナー」。1982年の公開とございますからもう40年も昔の話。毎度古い話ですまんこってございます。

近未来の厳めしい建物が蝟集する都市空間。その暗く湿った夜空に、未来の広告看板でしょうか、突如現れる謎の笑みを浮かべた大写しのゲイシャガールの顔、それとともに現れる「強力わかもと」の文字。このインパクトある異様な映像でこの映画をご記憶の方も多いのではないでしょうか。

さてこの「ブレードランナー」映画マニアの間では凄い人気で、近年続編が製作されたほどですから、ご存知の方も多いかと存じます。なので今更わたくしのヘボな説明などご不要かとも存じますが、念のため、ざっと概要だけ。

このお話の近未来の世界では、既にレプリカントと呼ばれるアンドロイド、すなわち人造人間が製造されております。

これらのレプリカントは宇宙開発の最前線などでの過酷な労働に投入されているのですが、このレプリカントになんと人間の心が芽生え、主人である人類に歯向かい始めたのです。この造反するアンドロイドたちを取り締まり抹殺する仕事こそが、この映画の題名そのもののブレードランナーなのです。

映画では、名優ハリソン・フォードが演じる一人のブレードランナーが、造反レプリカントグループの捜査の成り行きから、一人の美女と出会います。実は彼女も、偽の記憶を脳に植付けられ、自らを人間だと信じこんでいるレプリカントだったのですが、ハリソン演じるベテランのブレードランナーはこれを見破ります。それを察した美女のレプリカント、レイチェルという名前なのですが、は彼を激しく問い詰め、遂に真相を聞きだすのです。その結果、言わんこっちゃない、レイチェル大いに取り乱し、絶望のどん底につき落とされて涙を流します。何せ、人間でないばかりか、レプリカントの寿命はたった4年。しかしその様子にハリソン君、不謹慎にも生唾ゴクリ。美女の涙ほど罪深いものはございませんね。正にチャンカワイの「惚れてまうやろー!」じゃないですが、惚れてしもたんですな、アンドロイドに。

そんなアホな話あるかい。なんぼSFか知らんけど話盛りすぎやで。人間がロボットに惚れるて、寝言言うてもたらかなんわ。そんな話が通じんねやったら、道頓堀歩いてるお姉ちゃん等がこぞって、食いだおれ太郎に次から次としがみついて大ごとになるで、ホンマ。

その様なご意見も当然でしょうが、まあ論より証拠、ちょと映画観て、予告編でもエエからYouTubeで。

ホンマや!無茶綺麗!むべなるかな!

そうなのです、この映画の要となる重要なポイントは、何と言ってもこのアンドロイド、レイチェルの配役にあると言っても過言ではございません。なにせ人間が人造人間に恋心を抱くなどという荒唐無稽な話に信ぴょう性をもたせるには、このレイチェルが並みの女性を遥かに超えて美しく魅力的でない事には話として成り立ちません。

このレプリカント、レイチェルを演じたのは、厳しいオーディションの末この大役を勝ち取ったショーン・ヤングという当時、若干23歳の女優さん。いやー、ホント人間離れした美しさ。実際、この映画をご覧になった数多くの男性が、彼女が演じたレイチェルの虜となり、むさくるしい部屋中をレイチェルのポスターで埋め尽くし、親からもらった大事な身体の一部に「レイチェル命」などと彫物を入れたり、自分の娘に後々の子供の災難も顧みず、日本人でありながらレイチェルと名付けたりと、もう当時は凄い人気。いえいえ、美しいのはなにも女性のアンドロイドだけではありません。映画の最後、ハリソン・フォードのブレードランナーと対決するレプリカントのリーダーのバッティ、演ずるはオランダ出身の俳優ルトガー・ハウアー。この人も主演のハリソン・フォードを凌ぐほど美しくカッコイイ。お陰で当時この映画を観た多くの女性が部屋いっぱいにルトガー・ハウアーのポスターを貼り、その内腿に「ルトガー命」と、もーエエちゅうねん!

さて、なぜに人造人間であるレプリカントがこの様に美しいかというと、それはごく当たり前、至極当然な成り行き。神様はご自分に似せて人間を作り給うたそうですが、ディテールにはあまり拘れへんかったらしく、個体の出来不出来には大きなばらつきがございます。

その点、人間は細かい点にいちいちこだわるというか、どうせ作るならエエもん作らな損やいうんで、とりあえず見てくれ第一のエエもんが出来上がるわけでございます。

そうした人間の創作特徴が顕著に表れているのが、何と言っても人工宝石なのではないでしょうか?

GIAの宝石研修なんかで使う試験石によく混じってました、初期の合成石のリンデンスタールビーとかスターサファイアなんかもう本当にバッチリ星もきれいに出て、色も鮮やか、実に美しい。それゆえにすぐバレちゃう。肉眼の目視だけでわかってしまう実にありがたい試験石でした。

あるいはまた、質屋や買取り屋でインクルージョンの少ない透明なエメラルドが持ち込まれた際は先ず、偽物を疑えなんて言われるくらい、人造の宝石は美しいのであります。まあ普通、お金かけてわざと汚い宝石作ろうなんてことはしませんわな。

さて、ここで合成石と人造石と模造石の違いを簡単にご説明しなければなりません。

まず合成石とは、人工的に本物の天然宝石と同じ化学組成をもつ石を人工的に作り出すことをいいます。

人造石は人工的に本物の宝石に似たものを、化学組成は異なっていても、見かけさえ同じであればという事で作られる別の物質。

模造石は本物とはかなりかけ離れた組成、見かけながら、そのニュアンスを醸し出して装飾的用途をみたします。

レプリカントの場合は、遺伝子工学の進歩の恩恵にあずかって作り上げた人間と同じ肉体をもつ人造人間なので、合成石と同じになりますね。ちなみに整形美人を陰でアンドロイドやで、などと揶揄いたしたりしますが、この場合レプリカントのように一からすべて人工的に作られたものでは無く、天然の物の一部を人工的に改変した状態ですので、宝石に例えると天然石の処理改変という事で、処理石という事になりますね。ですから陰口を言うときは「あの人処理石やわ、その割には値打ちないなー」などという表現が穏当かと存じます。

さて人造石の代表はダイアモンドの代用品として、広くアクセサリーなどに使われているキュービックジルコニアが有名ですね。見た目は非常に似ているけれども、化学組成はまったくダイアとは異なる、違う物質。

最後の模造石は、例えるなら食いだおれ太郎。一応人間の形してるけど誰も本気で人間としては見ないやつ。いくら道頓堀で屯しているいかれたギャルでもそんなんには食いつきまへんわ、悪いけど。

ということで、本来は本物よりも美しく、そこがかえって胡散臭い合成石なのですが、その欠点を巧みにかわし、見事本物っぽく仕上げられたのが、只今ご覧いただいておりますこちらの指輪。

この指輪、いったいどういう目的で拵えられたのか全くの謎なわけですが、なんとエメラルド原石を模した合成エメラルドのリングなのでございます。

みごとに六方晶系の鉱物が六角柱状結晶となって生成されている様を表している本商品、ぱっと見絶対合成石とは疑いません。ほう、もの好きにもエメラルドの原石をそのままリングにしたんやな。さしずめ石オタのマニア狙ったクセの強い商品やろ、と思わせといて―の合成石。いったいどういった顧客に向けて作られたのか全く不明。

合成石で有名な京セラさんのクレサンベールエメラルドなんて、宝石界のレイチェルやー!と思わず彦丸になって絶叫するくらいの美しさやのに、わざわざこんな粗削りな原石作るって?

多分これは、合成石の製造過程が天然石の生成過程と同様の工程をたどるため、同様の結晶形が出来上がると言うところを確認したい、マニアのさらに先を行く、超マニアの為に作られた逸品なんでしょうな。

そんなん好きな変わり者の人おりまへんか?言うても滅多ないよ、こんなん。原石に似せた合成って・・・

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ヘビーユーザーは見逃さない平凡で非凡な指輪

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以前にもちらっと書かせて頂いたのですが、お店者(おたなもの)根性と言う言葉がございます。これは何かと申しますと、お店の店員が来店したお客の品定め、値踏みをする、その卑しいありさま、さもしい性根を指している言葉なのでございます。

すべからく、どのようなお店であっても売上向上こそが商売においての最終目的。その為、店員個々人にも月々厳しいノルマが課せられ、その売り上げいかんによって給料の額が変わったり、ボーナス支給に差が出たり、さらには将来の出世にまで大きく影響を及ぼすというからくり。

その為、個々の店員は鵜の目鷹の目で来店客を物色し、購入の可能性の高そうなお客をつかもうと必死なのです。特に高額品を扱う宝石店ともなりますと、一人の客の購入一件でその月の予算達成なんて事もあり得るわけなので、みんな戦々恐々、アフリカのサバンナに生息するハイエナのように貪婪に獲物を物色致すわけであります。

では具体的に宝石店に巣食うハイエナどもはお客のどういった点を観察し、獲物に的を絞っていくのでしょうか。

先ずは、何と言っても身なりの観察。やはり高級品を買ってもらおうというくらいですから、基本富裕層、お金持ちでないといけません。ですからその着けている宝飾品はもとより、服装、時計、履物、コロンの香りから口紅の色、毛染めの毛根の白髪の露出具合、肘膝踵の角質に至るまで、これらを瞬時に観察いたします。老練なハンターともなれば、これはほんの一瞥、あたかも香りをかぐ様に一瞬で嗅ぎ分け、即座に判断が下されます。もしその時点で似非奥様のNG判定が下されますと、まだその辺の判別に疎い新入社員や後輩に親切ごかしに「中野君、ほら良いお客様よ、頑張って行っておいで」などと振って次の獲物を待ちます。

さて、外見上の見かけの次に観察が大切なのが、お客の態度。買い物慣れしていて堂々としているか、あるいは買物が不慣れでドギマギしているかによって、アプローチの仕方はがらっと変わります。

買物慣したスレた方には旧知の知り合いかなんぞのように、礼節をわきまえながらも胸襟を開いた親密さで、おどおどちゃんには優しい看護師や介護職員のような慈母の心で接せねばなりません。間違えて、この反対をすると前者はプライドを傷つけられたように感じて怒り出し、後者は後ずさりして遂には退散と言う望まぬ結果に終わります。

 

さて、その後ですが、何と言ってもマズイのが、「何かお探しですか?」などと不躾に問いただしたりする事。

まさか八百屋じゃあるまいし。

「えーと、ジャガイモ、ニンジン、それに玉ねぎ欲しいんやけど」

「あっ、わかった奥さんち今晩カレーでっしゃろ?」

「ピンポーン!」

 んなアホな。

大体、宝石屋に目的買いで来る人は滅多にいてません。せいぜいが婚礼の一式か、急な葬式用のパールネックレス。前者は見たら一目でわかるし、後者は入ってくるなり向こうから焦って聞いてくる。

一見のお客には先ずは付かず離れず、邪魔にならないように影のように付き添います。そしてなにかの拍子に、今初めて気づいたかのように装いつ、最初から目星をつけておいたお客さんご自慢の持ち物を褒めそやします。

「あら、こちらバーキンじゃございませ?しかも25センチ!なかなかエルメスのお店行っても売ってないらしいですねー、昨日来られたお客様が嘆いておられました」

「そうなのよー、これはね、たまたまワイキキのお店の前を通りがかったら飾ってたので即買いしたのよ」

「エーッ!ハワイでエルメス、おっ洒落―っ!」

「ハワイでエルメスってなんかピンとこないわね。こちらのお財布の方はパリの本店で頂いたんだけどね」

「エルメスは我慢するから、せめてハワイとフランスだけでも行きたいわー!」

「あら、よく仰るわ、オホホホホ!」

これで下ごしらえは完了。あとは気分の上がったお客を自由気ままに店内を回遊させ、

「あら、こちらの指輪変わってるわね」なんて目に留まる商品に行きつくのを待つべし。

 

さて、このお目に留まる品によってもお客のランク、センスが分かるって寸法。

まあ、大体買い物好き、ヘビーユーザーなんて言われるような人ともなると、さすがにセンスの良いものをお選びになる。一見平凡に見えてセンスの良さが光るものに目が留まれば、こりゃもうビンゴ!

さて、そういったよく判っておられる、お買物の手練れ、買い物マニアが如何にも手に取りそうなのがこちらの指輪なのでございます。

ちょっと見は平凡なサファイアとダイアモンドの並んだハーフエタニティー風なデザインで、ジュエリー初心者なら完全スルーの可能性の高い一見地味にも見える指輪。

しかしながら、よくよく見ると、全く同じ形大きさにカットされたダイアモンドとサファイアが交互に組み合わさるようにセットされています。こういった細工を、最初は色姿形照り、全てが異なる天然石で作り上げるという事は想像をはるかに超えて大変な事なのでございます。

いい加減な石の揃えで拵えると、隙間だらけのまだらな印象になっちゃいますからね。

ダイアモンドの方はまあ出来合いのルースの中から根気よく見繕えばなんとかなるでしょうが、この三角のサファイアなんかになりますと地道に探すより、石屋にオーダーかけて拵えさせた方が手っ取り早いほど。指輪ひとつ作るのに材料全部を石から削り出したんじゃないでしょうか?大変手間と根気の掛る作業なのでございます。したがってお値段も・・・

てな事を実際のメーカーの裏事情も知らぬ癖に、推測だけで商品説明するのも宝石販売員の重要な資質。「宝石屋見てきたような嘘を言い」などという古くからの格言もあるくらいですから。

さて、お客さんの方も自分が目に留めた商品が、そのような値打ち物と店員に太鼓判を押されりゃ悪い気はしない。「お客様、さすがお目が高こうございます」という店員のキメの一言で陥落と相成るわけでございます。

まあ、陥落なんて大げさに書きましたが、この様なクラスのお客にとりましては、これしきの買い物はエルメスバーキンを褒めてくれた駄賃、チップの様なもの。あるいは、お客になってあげても良いわよ、あなたもちゃんと心得てるみたいだし、の名刺代わり。実際にはここから、この一見客をもっと大物、ハイジュエリーを買ってもらうような上得意先に育て上げるのが販売員の腕の見せ所。長期的戦略へと移行してまいります。

「じゃあ、サイズ直しはまたこちらに取りに来たら良いのかしら?」

「何をおっしゃいます、またまた御足労をおかけするなど滅相もございません。ご都合の良いご指定の日時にご自宅にお届けにあがります。」

普通の庶民だと、そんなのお忙しいのに悪いからと遠慮するのですが、こういったお客は当然、有名百貨店外商の顧客でもあるので、そんなことは当然と思ってます。ですから、取りに来たら良いのかしらと聞いた時点で、お届けのオファーを当然のごとく期待しております。

「あら、そう悪いわねえ、じゃお願いしようかしら」

はたしてかくの如き成り行きにて、客と店員の腐れ縁が始まるのでございます。

 

 

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夏は終わらない

お久しぶりです!!

ブタゴリラです!!

最近一気に寒さが増した大阪ですが、つい一週間ほど前は半袖で夏を感じておりました。

来年の夏はここにあるコテージで泊まれたらいいのにな。

BBQできたら最高やな。

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ダイアモンドスートラの威力備わるペンダント

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日もとっぷりと暮れ、鈴虫が心細く鳴く暗い秋の夜道。

一杯機嫌でストーンズの「悪魔を憐れむ唄」などを口ずさみながら家路をたどって歩いておりますと、人気のない道を後ろから誰かがつけてくるような気配。

何奴!と勢いよく振り返るが、そこには誰もいない。

なんだ気のせいか、と気を取り直し再び、プリーズトゥミーチューホープユーゲスマイネーム、フン!なんぞと口ずさみつつステップを踏み、こけつまろびつしながらもまた田舎のあぜ道に歩を進めてまいりますと、再び何やら後方に気配が立ち現れるのでした。

今度は慎重に、歩きながらも歌いながらも、気取られぬよう、ゆっくりした動作で振り返ってみる。

振り返って見たところ、また誰もいないし、例の気配もすっと消えうせてしまっている。

やはり気のせいか、あるいは、わずかな量とは言え、アルコールの酔いが変な具合に回って来たんだろうと自分に言い聞かせ、気を取り直し、またぞろ千鳥足で歩き始める。

ところがしばらくすると、また例の気配が後ろから近づいてまいります。

もう今度はその手には乗らない、どうせ気のせい、無視して歩こう。そう心に決めて歩みを進めてまいりますと、なんとその気配がだんだんと間隔を狭め、明らかに近いてくるじゃないですか。

いやいや、これはあくまで気のせい、気の迷い。こういうのは無視するに限る。ここであわてるからみんなオバケやら幽霊などという在りもしない幻覚を見て取り乱すんだ。その手にゃ乗らないよ、こちとらなんつったって江戸っ子だい・・と独りごちた刹那、その気配がすっと私の背中から入ったかと思ったら、身体を通り抜け、ふっと前方へ抜けたのです。

わっ!と思った瞬間、私の身体を抜けたそれが居ると思われる方角の暗闇に目を凝らしますと、暗黒の空間に微かな輪郭らしいものがあり、それが先ほど私がしたのと同様のゆっくりした動きで、こちらを振り返ったのであります。

「ギャーーー!! 南無妙法蓮華経南無妙法蓮華経南無妙法蓮華経南無妙法蓮華経」

もう怖さのあまり目を閉じ、無我夢中で念仏を唱えます。

 

さて、我が家の宗旨は日蓮宗でありますので、この様に南無妙法蓮華経と唱えるわけでありますが、これが違う宗派ですと南無阿弥陀仏となったり、般若波羅蜜多となったりと、さまざまなバリエーションが展開される事でありましょう。

ただ、このブログをお読みいただいている方は宝石好きの方が多くおられるかと存じますので、本日は宝石好きの方にお勧め、一押しのお経をご紹介いたしたいと存じます。

さて、そのお経と言うのは聞いて驚く事なかれ、名前もそのものずばり!

ダイアモンドスートラ・金剛般若経というお経。

いかがです!ダイアモンドは日本語というか中国語?では金剛石ですから金剛般若経。

 

さて、このダイアモンドスートラというお経の説明をする前に、まずお経と言うものについて一言説明申し上げねばなりません。

一般的にこのお経と言うものは普段はあまり我々の生活とはかかわりがなく、大体が葬式や法事などの仏事に僧侶が読経してるのを、畏まって聞いているものなのでございます。

世間では、このお経と言うものは一種の有難い霊力を帯びた呪文のようなものであるやに思われている節があるのですが、これは大間違い。冒頭の逸話で恐怖に支配された私が南無妙法蓮華経と唱えるくだりも、この呪文の効力を信じ、そのパワーにすがりつかんがゆえの行動と言えましょう。

しかし、実のところ、お経とはブッダ、ゴーダマ・シッダールタが生前に説いた教えを、後世その弟子たちがまとめ編纂した、いわば仏教の経典のようなもの。

ですから、その内容を能く理解し実践する事こそが大切な訳で、その音読した音声自体に何か有難い効能、効果が含まれることは一切なく、ましてや生きてる遺族ですらその意味している事すら理解できない漢語の朗読を、死者に聞かせたところでどれほどの効果があるのか甚だ疑問でございます。

ただ、これを純粋に呪文、マントラとして用いた密教などに代表される宗派もございます。

マントラとは一般的に単純な文節を繰り返し、長時間にわたって唱える事によって、心に空白を生じさせる。すなわち瞑想に準ずる効果を期待して行われる業であります。そういった意味においては、私が恐怖に見舞われ、お経を誦したという行為は、その恐怖心、つまり心の動揺を打ち消すといった目的には、かなっているのかも分かりません。

さて、肝心のダイアモンドスートラでございますが、これは金剛般若経、正確には金剛般若波羅蜜経というらしいのですが、ウィキペディアによりますと比較的初期の大乗仏教の般若経典とあります。金剛は先ほどの説明通りダイヤモンドのことで、般若とは智慧、波羅蜜は完成されたものという意味になり、ダイヤモンドのように硬いもので煩悩を打ち砕く智慧の完成された教えと言うほどの意味になるらしいのです。

この経典の現代語訳は偉大な仏教学者、中村元先生の翻訳により岩波文庫より出版されておりますので、迷い多き皆様方におかれましては是非そちらを熟読せられ、じっくり勉強して頂きまして、悩み苦しみの元となる煩悩をダイアモンドのパワーで打ち砕いて頂きたいものでございます。

え、そんなんまだるっこしい?邪魔くさい?もっと簡単便利な方法ないのて?

 

そうですな、そんなずぼらなお方には、やはり本物のダイアモンドのお力をばお貸し願わずには問題は解決いたしますまい。

ダイアモンドをパワーストーンとして見た場合、これはもう最強の威力を備えた石であると言われております。

マイナスの波動をプラスに変換する。邪気を払いのけ、精神を強化してくれる。金、恋愛、健康、ありとあらゆる人生の局面において運命を拓いてくれる開運の威力。肉体、精神を癒すヒーリング効果も絶大。

と、まあそのパワーはすさまじいのです。

ただしこの効能は薬のように科学的に実証されているものではございません。信じるか信じないかはあなた次第。

しかし、こちらにお示しいたしましたギメルのペンダント。これだけの最高級品質のギラギラ輝くダイアモンドがぎっしり満タンに隙間なく敷き詰められておりますと、如何にもパワーがありそうでございませんか。もしも秋の心細い夜道において、わたくしがこのペンダントをハナから着用さえしておけば、何の災いもなく無事に帰宅出来たことでございましょう。

まあ第一、こんなピカピカギラギラは着けるだけで気持ちが良い、気分が高揚するのは間違いございませんから、ヒーリング効果だけは確かかも。それに裏側に潜んだ蜂は何か吉兆の印かも?信じる者は救われる。

だって、あなたギメルの信者さんて全国に相当数いらっしゃるんですよ。

早い者勝ち!

商品掲載ページはこちら → https://item.rakuten.co.jp/douxperenoel/11004281/

 

 

最早アート、ブラックオパールの美

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近頃はエエかっこして横文字でセレブ言いまんのかな?昔で言う有名人いうんか芸能人いうんか、たまにそんな人を街角で偶然見かけたりいたしますと、やはりなんか得したような、嬉しいような気がするもんです。

若い時分から都会の繁華街にある宝石屋の支店各店で働いてた加減で、そう言った有名人に出会う機会はけっこうあったように思います。ただ、残念なことに、いや残念言うたら叱られるけど、大阪の場合は、なんというても出会うのは吉本や松竹の芸人さんが圧倒的に多い。

今では芸人さんの地位も昔と違って大幅に向上し、若手の人気者などになりますと、アイドル並みに若い女性からキャーキャー騒がれたりするのでしょうが、昔はホンマそこらのおっちゃんおばちゃんと何ら変わらん感じ。

「おっ、西川きよしや、きよっさーん!」

「おーっ、ありがとー!ほんま、ありがとーな!」

「あっ、やすしもおるがな!声かけたろ」

「止めとき、止めとき!下手に声かけたらどつかれるで」

そんな感じで、昔の関西の芸人さんは、あちらの方からも手が出たり足が出たりと、とても気さくな感じで接してくれはったものです。

ただ、たまに東京から来られている全国区の有名な俳優さんや歌手の方なんかに接しますと、やはりその芸能人オーラと言うものが半端無く、下手に声なんか掛けられません。もちろん先生などと呼ばれる大御所ともなりますと、お付きの方が周りを取り巻き、サイン一つ頼むのも畏れ多い感じ。

ただこんなローカル大阪人の私でも、ある時期非常に沢山のスター、有名人の方に接する機会に恵まれたのでございます。

それは、私が勤務しておりました宝石店がバブル景気に踊らされ、なんと無謀にも海外は香港へと支店出店に踏み切ったお陰。私はその海外出店の名誉ある海外駐在社員第一号として、何かの間違いで選ばれ、勤務した場所が、当時香港では最も由緒あるホテルと言われておりましたホテルペニンシュラ。

今でもそうかもわかりませんが、当時香港観光というと、ヴィクトリアピーク昇って夜景を眺め、ペニンシュラホテルショッピングアーケードでお買物と言うのが定番のコース。

もう毎日毎日、世界の一流ブランドが軒を連ねるペニンシュラホテルショッピングアーケードはバブル景気で浮かれた日本人観光客でごったがえしとる。ヒマなんはウチの店だけや。

そんなわけで、トイレに出たついでなどにショッピングアーケードをうろついておりますと、色んな日本の有名人にお会いすることができました。皆さんお忍びやら息抜きやら不倫旅行やらで手近な外国香港に羽根伸ばしに来てはったんやろね、知らんけど。

ここで、誰それにあったとか申しますと何かと差しさわりがあるやも分りませんので、個人名は敢えて伏せさせて頂きますが、芸能人だけじゃなく、大物政治家から大物野球選手は言うに及ばず、大物全裸監督までお見掛けいたしました。そや、裸で思い出しましけど、大相撲香港場所言うのがあって、日本の関取衆の一団にまで出くわしました。

さて、香港にて多く目にしたのは何もそういったセレブ有名人だけやおまへん。

なにせ、香港と言う場所はアジアの宝石流通の中心地。毎年香港コンベンションセンターではアジア最大規模のジュエリー、ジェムストーンの展示会が開かれる。もちろん我々の取引先である香港の業者さんも世界を相手にしてるだけにとんでもないシナモノを持ってる。

いやー、ホント目からうろこ棚から牡丹餅鼻から牛乳。香港に来て初めて本物のジュエリーに接した感を強くもったのでございます。

なにせわたくし、香港に派遣される前は大阪は天王寺にあります、天王寺ステーションデパートなる所謂JR駅ビル内にある、社内でも陸の孤島、てんのじ村などと蔑まれていた支店勤務。正直まともな宝石なんか置いてない。置いたところで誰も買えへん。仕方がないから、四天王寺さんにお参りに来はるついでのお買物のおばあちゃん相手に、財布や袋物を商っては日銭を稼いでいたのであります。。

それが突然のペニンシュラホテルショッピングアーケードですから、もう足元の自分の店の商品ですら今まで見たことが無いような高級品ばっかり。

幸い、私の仕事はリエゾンパーソン言うんでしょうか?会社の事務系統のシステムをペニンシュラホテルのヴァンクリーフから引き抜いた敏腕女性マネージャーを筆頭とする現地スタッフ達に指導伝達する役割。この伝票はこう書いて、月末になったらこれとこれして、みたいな事を伝え監督する役目。後は日本から順番にやってくる社内や取引先のエライさんたちの観光ガイド。ですから、幸いそんな今までお目にかかった事もない高級品を値打ちも分らず接客するという畏れ多いことにはなりませんでした。

さて、肝心のお店の方はというと、先ほどもチラッと書きましたように来る日も来る日も閑古鳥の鳴くような塩梅でさっぱり。大体世界の一流ブランド店ばかりの中にあって、日本の無名な小売店なんて誰からも見向きすらされません。しかもお店の場所はショッピングアーケードとは言え中二階の一番隅。訪ねてくる関係者ですら、なかなか辿り着く事の出来ないような場所。一日通しての来店客がゼロなんて事はざら。そのお陰で暇な時間は元ヴァンクリーフ&アーペルズの敏腕マネージャー女史から直々に宝石のレクチャーを受けたことで、宝石の知識だけは飛躍的に向上いたしました。何せ目の前に生きた教材がようけ並んでる訳やさかいね。

さて、そうした生きた教材の中でも一番の感動をもって目にしたのが、これからご紹介いたしますブックオパール。

もちろんそれまでにも、曲がりなりにも宝石屋ですからオパールぐらいは見知ってますが、扱ってたのはたいてい安価なホワイトオパール。たまにホテルの展示会でブラックオパールを見かける事はあっても、なるほど黒いわ、言うぐらいの、ほとんどがブルーとグリーンとグレーの混じり合ったようなぱっとせん石。

ところが香港で目にしたブラックオパールというのは、それまでの私のブラックオパールのイメージを完全に吹き飛ばし、木っ端みじんにしたのであります。

その石たちは、そのマネージャー女史知り合いのオーストラリアのブラックオパール専門の業者さんが、香港ジュエリーフェアの為に持ち込んだ自慢の逸品たち。出品前か出品後かは忘れましたが、お店に立ち寄り、わざわざご自慢のお宝をご開帳して下さったのでございます。

私の子供のころはテレビと言っても白黒、モノクロの時代。それがカラーテレビの時代の幕開けに伴い、カラーテレビを売らんが為の宣伝文句でよく目にしたのが「総天然色」。

その時のそのカラフルなブラックオパールを目に致しまして先ず脳裏に浮かんだのがこの言葉、

総天然色!

見せてもらったのはほとんどがルース、すなわちリングやペンダントと言ったジュエリーの枠が付かない裸石の状態だったのですが、そのカラフルで艶やかな事。一個一個がまるでステンドグラス細工の様に、一つの石の中で様々なカラフルな色がせめぎ合い、混じり合う。こんな美しく色鮮やかな石が地中から掘り出されたとは到底信じられず、しばらくの間ただ茫然と立ち尽くし、言葉もなく見とれていたのを今でも、昨日のことのように思い出します。

さて、ご覧いただいております指輪の石も、そのコレクションに収まっていたのではないかと言うくらい美しいブラックオパールなのでございます。

ブラックオパールで最高の游色パターンはハーレクインと言って大柄の鮮やかな色のパターンがはっきり区切られて現れているもの。これはその様子があたかもピエロの衣装の柄の様であることから、道化師=ハーレクインという風に命名された、と最近GIA-FGAダブルホルダーという凄い肩書をお持ちの、宝石鑑別も出来る宝石作家の先生にお教えいただいたのですから間違いございません。

さて、こちらのブラックオパールはそういった道化師の服ようなポップなイメージはございませんし、また目を見張るビビッドな色合いと言うほどの事もございません。

寧ろイメージ的にはその逆で、暗めのトーンが石全体を覆っております。

その中にあって、部分部分で地底深くより湧き出た溶岩の燃えさかる炎のような鮮烈な赤が、煌めき萌立っています。その暗いオパール地色との明暗のコントラストによって、赤がより生々しく際立ち、実にえも言われぬ妖しいい魅力をたたえた宝石となっているのでございます。このような色彩は、例えば高級ホテル、リッツカールトンの薄暗い内装を飾るにふさわしい中世の油絵の、顔料を幾層にも塗り重ねられた末に現れる、重厚な色の深みにも相通じる味わいとも言えるのではないでしょうか。

ピエロの衣装の派手さ軽さはございませんんが、この如何にも日本人好みの、渋くかつ鮮やな趣の宝石を手にされたなら、あなた様もきっと過去のわたくし同様、言葉を失いただ呆然と立ちつくされるのではないでしょうか。

掲載ページはこちら → https://item.rakuten.co.jp/douxperenoel/11004427/

 

色々買ってみた

色々買ってみた

こんにちわ~ガンです。

いつもあまり行かないスーパーに行って、普段行くスーパーには売ってないのがあるとテンション上がりますよね~♪

お弁当を可愛くデコるアイテム買ってみました☆

お弁当だけでなく、普段の食事でも使うと子供はけっこう喜んで食べてくれます(o^・^o)

新しいアイテムがあるとついつい色々買ってしまいま~す♪

ちょいとおつな通好みのアレキの指輪

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スポーツや芸能などを観覧しておりますと、やはり世間の脚光を一身に浴びるのは、その中でもごく限られた少数のスター選手やスター俳優、歌手といった方々。

例えば、今年大活躍のメジャーリーグの大谷選手。走攻守に加え、ルックス、スタイル、さらに性格まで良いと言う、もう神様の依怙贔屓を一身に浴びたような人物。正にそういう星の元に生まれたという、文字通りのスターという言葉がピッタリの人ですね。

さて、まあこうした年端も行かぬ童子、乳呑児ですら知ってるような人気アスリート、あるいは芸能界のトップアイドルなどと言われるような方々ですが、逆にその道でも、ある特定のファン層からの人気はあまり芳しく無いのであります。もちろん野球選手などの場合は敵対する相手チームのファンには活躍すればするほど嫌がられるわけですが、そういう勝負なんかの利害関係を抜きにして、スターと言うものを敢えて敬遠する人たちがいるのでございます。

そういった方々は総じて「通」(つう)なんていう風に呼ばれたりしますが、この通というのは、ご承知の様に、その世界の事情に精通しているから通と呼ばれるわけでありますね。

このような人々はその物事の内情に深く通じてるがゆえ、誰が見ても喜び浮かれ騒ぐような表面的に好印象な人物、事柄、味わいには目もくれず、内情に通じている者にしか分からぬ、細部や暗部、素人の目が及びもしない裏の技術やその違いと言うものに着目しては、ああでもない、こうでもないと同好の志と批評し合う事に生きがいを見出すのでございます

歌舞伎なんぞの伝統芸能の世界から、芸術、グルメ等々幅広い範囲で使われている誉め言葉に、通好みと言う言い回しがございます。

いかにも通好みの所作だとか、玄人好みの造詣の妙味とか、あるいは通好みのきりりとしまった辛口の酒なんてよく耳にいたします。あまり口にした事はないねけどね。

 

「おまえ、なんか聞くところによるとロック聴くらしいけど、誰のファンやねん?」

「オレか?俺は、三十年来の筋金入りのサザンのファンや!」

「サザンて、あれかサザンオールスターズのサザンけ?」

「当たり前やろ、ロックでサザン言うたらほか、誰がおるねん?」

「お前な、ロックでサザン言うたら、先ずはサザンロックの雄、オールマンブラザーズバンドやないかい」

「なんやそれ?あー、あちゃらのバンド?オレ洋モンあかんねん、何言うとるか分からんやろ」

「サザンかてなに言うてるか分からんがな、第一あんなんロックちゃうで流行歌、歌謡曲。あかんコイツ話にならんな」

「お前、何も洋楽やったらエエ言うモンでもないやろが、この西洋かぶれの売国奴めが!」

「洋物一辺倒やていつ言うた?日本のロックかてちゃんと昔から応援しとるよ。古くは外道、村八分、頭脳警察、四人囃子、ちょっと手前ではかの町田町蔵率いるINUとか」

「誰やねんそれ?」

 

とまあ、同じロックミュージックファンとて一般と通とでは話さえ通じんようなありさまですな。

これを映画の俳優さんとかに例えて言うともっと分かり良い。

一般のミーハーなファンが好むのが主演男優女優賞を取る様な主演を張る美男美女。

例えば、キムタク、佐藤健、石原さとみ、オールドファンには小百合ちゃん?と言うところ。

ならば通好みの俳優さんはというと、助演賞をかっさらっていくいぶし銀の演技派陣

例えば 大滝秀治、岸部一徳、樹木希林に市原悦子らへん?知らんけど。

 

さて、宝石ファンにおいても、こういった通のお方が当然おいででございます。

宝石道入門は以前のブログでも申しましたように、ダイアモンドが最初の第一歩でそこからルビーやエメラルドと言った色石に流れ、まあ大抵はその辺で止まる訳なんですが、何の趣味でもそうですが、ハマる人はどんどん堕ちるところまで堕ちて行くわけでございます。

さて、そうした普通の宝石好きから宝石の通、マニアに転換、開眼する分岐点となるのがこれからご紹介いたします、アレキサンドライトというい宝石。

宝石業界で昔から言われております通説が、宝石の趣味はダイアに始まりアレキで終わるというもの。これは一応、大体名だたる綺麗どころの宝石は揃いまして、最後ちょっと珍しい高級宝石で締めといたしまひょか、という意味合いで使われているらしいのです。

ただ、何事も普通ですまんのがマニアなどと呼ばれる凝り性の人。最後と言われるアレキサンドライトのさらに向こうに聳え立つ人類未踏の危険な山岳地帯とでも呼ぶべき希少石の群を目指さずにはおれません。

さて、その石マニアの入門の最初の第一歩、賭場口、地獄の一丁目に立つのがこのアレキサンドライトなる宝石。

ジュエラーのバイブル、諏訪恭一郎先生の著した「宝石」によりますとこの石は、1830年ロシアの皇太子アレクサンドル二世の12歳の誕生日に発見されたのに因んでアレキサンドライトと命名されたとか。

この宝石の一番の特徴はご存知の方も多いかと存じますが、その変色性。

太陽光の下ではエメラルドのようなグリーンの石が、白熱灯の下ではルビーのような赤に変わるという、まことに神秘的な特徴を備えた宝石なのでございます。

と書きますと、どんなに素晴らしい不思議な色合いやねんやろねー、と想像される一般の方も多いのですが、さて実際は、通の方は先刻ご承知のとおり、ぱっと見ははっきり言って冴えん宝石なんよ。

実際に諏訪先生もご指摘のとおり、太陽光線下での色もエメラルドのような美しいグリーンではなく、くすんだグリーンで、白熱灯下の赤のルビーのような純色に近い赤ではなく、パープルに近いくすんだ赤でございます。

さて、ご覧いただいております指輪も実際、実物を普通に室内の灯りで見ますと暗い小豆色の宝石が、両サイドに四角いダイアモンドがあしらわれた平凡なリング枠に留められた見事なまでに地味な印象。

なにこれ、全然ぱっとせんやん、ダッサー!と口走るあなたは宝石全般に佐藤健を求める一般的ミーハーファン。

 

では、通の方向けのセールスピッチを一声

こちら中石のアレキは0.4キャラット台と大きさはございませんが、内包物は無傷と言って過言ではないほどのクリーンな石でございます。

またナリも色石にありがちなカットの歪みや偏りが無く、綺麗なシンメトリーを呈しております。

さて、その気になる色でございますが、自然光ではインディゴライトのようなブルーグリーン、白熱灯下ではロードライトを感じさせる赤色を呈し、はっきりと判別できる変色効果が認められます。産地証明付き鑑別書はございませんが、この色味よりブラジル産、あるいはそれに準じる高品質のアレキサンドライトと申せましょう。

勿論脇石のダイアモンドは中石の品質に準じ無色透明、形も相似の高品質のバケットダイアモンドが使用されている事は言うまでもございません。

この宝石にして、何とも言えぬ渋みをたたえた逸品、同好の志のお目に留りますれば幸甚に存じます。

掲載ページはこちら → https://item.rakuten.co.jp/douxperenoel/11004217/

 

 

西友レトルトカレー

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スーパー西友のオリジナルレトルトカレー。

昔の学食のカレーの味がして最高! ウスターソース掛けなあきませんよ

ハリー中野でした

名工が鍛えし業物 翡翠の指輪

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みなさまごきげんよう、さて今回は。などと毎回毎回、口から出まかせの与太話にお付き合い頂きまして誠にありがとうございます。あらためまして厚く御礼申し上げます。

さて、こうやって曲がりなりにもブログが書けておりますのは、何といってもパソコンに内蔵されておりますワープロソフトWordのお陰。あらためてこちらの方にも感謝の意を表したいと存じます。マイクロソフトWord殿ありがとうございます。

さて、わたくしの歳で、拙い人差し指入力ながら、曲がりなりにもパソコンで文章を作成するなどという作業をこなすことは大変な偉業、と言うほどの大層なことやおまへんねけどね。

だいたいわたしらの歳ですと元々がアナログにでけとるさかい、文章書くのも先に紙に下書きせんとどんならん言う人多いんですが、私は単刀直入の直入力。なんでか言うとね、自分で手書きした字が下手くそ過ぎて、よう読めん。難儀なこっちゃね、これまた。

実はわたくし、パソコンというものに接したのは結構早く、1990年代中ごろには既に自前のパソコンを持っておりました。その理由がまた情けない事ながら、先ほども申しました生来の悪筆のせい。

当時勤務しておりました宝石屋、なにを行うにも業務日報、営業計画書、催事結果報告書その他諸々、いちいち書面での報告が義務づけられていたのでございます。

さて、自分の課で行った催事結果報告書を上司に提出した時の事。

「こら、ちょっと来い!」と怒りを声に滲ませた上司に呼びつけられのです。

これはてっきり催事の結果の不出来を叱責されるものと覚悟してその人のデスクまで行くと、

「これなんや、汚い字で書きなぐりやがって、しかも誤字脱字だらけで何書いてるかわからへんがな。お前、上司、ひいては会社、いわんや社会全体そのものを舐めてけつかんなー、おーっ!?」と、もうえらい剣幕。

こちらは何も悪意があってワザとやってるわけではなく、字の下手なのは生まれつき、誤字脱字が多いのは学校で劣等生やったからで、それを承知で雇といて急にそない言われても、と言い返したいところ。なれどそこは悲しいサラリーマン、平身低頭で謝り、再提出を余儀なくされたのでした。

しかし、書き直したところで、多少はましにはなるものの、特段の進歩は期待できるはずもなく、再提出の書類を受け取った上司、一目見るなり無言でテーブルの片隅へ投げ捨てたのであります。

これに衝撃を受けたわたくし、こんなことが続くようでは出世はおろか、現在の地位までも危ういと焦り、早速解決策へ考えを巡らしたわけであります。

今更習字を習いに行くなど手遅れやし、例えそうしても一朝一夕に字が上達するわけあらへん、そや、これはもう最新のテクノロジーに頼るほかない。かように結論づけたわたくしは早速、大阪の昔は電化の街、現在はオタクの街日本橋へ行き、当時最新のノート型パソコン、マッキントッシュのパワーブックと、持ち運びできる簡易なHP社製プリンターをなけなしの自腹を切って購入したわけでございます。

ただ、そこからが一苦労、全くのパソコン素人が市販の入門書と首っ引き、夜も寝ないで悪戦苦闘。まあ、その甲斐あって会社へ提出するさまざまな書類の雛型をスプレッドシート等を用い作成し、利益率や前年比なども数字を入力すれば自動的に算出されるようにした、初心者としてはなかなかの出来の社内提出用書類のテンプレートを数種類完成させたのでございます。

まあその後、書類に関しての叱責は無くなりましたが、バブル崩壊後の事とて売り上げは低迷続き、上司の叱責はなおも果てしなく続いたわけでございます。めでたしめでたし。

 

落語のお題に「代書屋」というネタがございます。元々は関西落語のネタらしいのですが、今では東京の方でも演じられることが多い演目らしいです。

このお話が出来ましたのは昭和初期。その頃は今と違い、字の書けない人も結構おられたようで、またわたくしの様に一応は書けるが、その書いた字が汚なすぎて人に見せる事を憚られるといったような人が、履歴書や何やらを書くときに頼みに行ったのがこの代書屋さん。何せその頃は、落語にもあります通り、履歴書などは毛筆書きだったようで、今でもそんな慣習が残っておりましたならば、私なんぞいの一番に頼みに行かんならんクチやさかい、そんな商売も残っていたかもわかりませんな。

しかし時代の変遷というものは恐ろしいもので、今やそういった本来毛筆で書かねばならないものまでも、パソコンに取って代わられている始末。

例えば百貨店で菓子折りなどを贈答品として買ったとしましょう。のし紙を頼み、お祝いなりお礼なりと書いて、その下にこちらの名前を入れてもらったりする場合、ひと昔前ですとちゃんと売り場売り場に書道に長けたおっちゃん、おばっちゃんが控えておりまして、毛筆で墨痕鮮やかに綺麗に書いてくれはったもんです。のし紙の代書屋ですわね、簡単にいうと。

それが今は全部パソコンですわ。題目と名前言うたら係のお姉ちゃんがその場でパソコンに入力しまして、プリンターから習字の見本のようなフォントで印刷されたのし紙が出てくる仕組み。

何や味気ないもんですなー。もらった方のありがたみも薄れそうな塩梅。

 

さてさて、そういったテクノロジーの進化は、宝飾品の作成といったことにも実は大きく影響を及ぼしているのでございます。

ほんのひと昔前までは宝飾品のオーダーメイドと申しますと、元になる設計図を宝飾デザイナーさんにお願いし、出来上がった図面を職人さんに渡し、これに基づき熟練の職人さんが実際に棒材やら板材などの貴金属の材料を、切ったり、叩いたて伸ばしたり、曲げたりして手作業で細かいパーツを拵え、それを順々に組み立てていくという工程をたどるのございます。

しかし、現在そのような技工は、なんとパソコンを駆使したキャドというコンピューター設計システムなるものにとって代わられているらしいのです。

例えば、リングならリングの枠の3Dの設計図をパソコンで作成すれば、それに基づいて自動的に3Dプリンターでポンと自動でジュエリーの原型が出来上がるという寸法。

我々年寄りからすれば、まるで手品でも見ているかのような具合。便利、かつ地金の無駄を省き、出来上がりも早い、更に量産も出来るということで、今ではオーダーメイドの注文もほとんどが、このキャドなるもので行われるのが主流だそうでございます。

しかし、どのような時代のどのような品でもそうですが、名人と呼ばれるような人によって拵えられた手作りの品に及ぶものはございません。実際昨今では結婚指輪の販売においても一本一本を職人の手作りによって製作する事をわざわざ「鍛造」(タンゾウ)などと称し、付加価値をつけて販売する業者も現れるほど。

とは申しましても手作りで最も重要となります点は、何といってもそれを拵える職人の腕。

マリッジリングのような地金の輪っかを拵えるだけの簡単なものなら職人の腕の差で大きく違いが出ることはございませんが、実際、正統派のハイジュエリーともなりますと、その留める宝石を生かすも殺すも、その職人さんの腕一つに掛かってくると申し上げても過言ではございません。

 

さて、そこでご覧いただきたいのがこちらの翡翠の指輪。

この品は当店が、このとろける様な、濡れたような何とも言えない翠の宝石の魅力を最大限発揮させるべく、頑固な手造り職人、名工小川明敏先生に依頼し作成いたしました秘蔵の逸品でございます。

こちらは一般的にメレダイア取り巻きの中石リングなどと呼ばれる指輪のスタイル。

さて、この中石のヒスイを取り巻くメレダイアが合計十個。それぞれが一粒当たり0.2キャラットを超えるラージメレダイアモンドを贅沢に使っているのですが、裏から伺いますと、ダイアそれぞれが丸いリング状の枠によって支えられているのが確認できます。この輪状のパーツは針金状の地金素材からひとつひとつ、ダイア下部のパビリオンと呼ばれる部位のちょうど頃合いの良い部分に納まるように、その大きさも緻密に計算され一つ一つ拵えられたもの。そしてそれらがヒスイの周りをきっちりと均等に取り巻くよう寸分の隙も無くロー付けによって接合されております。さらにこの取り巻きのパーツを、ちょうどヒスイの真下、リングの天井部分に設えられた楕円形の受けの部分から放射状に延びた10本の細い針金状のパーツが、微妙なアーチを描いてこれを支え、かつまた同時にメレダイアの座を乗り越え上部へさらに伸び、それぞれがヒスイの脇を飾るダイアモンドのそれぞれを留める爪としても機能するという工夫が施されております。もちろんこちらのパーツも一本一本が同等のサイズ、角度でもって手作業によって生み出された事は言うまでもありません。さて細かい事をいくら言ってもキリがございませんので、この指輪の細工において、最もご注目頂きたい点を最後に指摘しておきたと存じます。

この指輪を真横からご覧いただきますと、ヒスイの石がわずかに下のプラチナの台座からはみ出しているのがお分かりいただけるかと存じます。これは何も職人が寸法を違えたわけではなく、真上から見た場合に石枠が視野に入らないようにする工夫。それと同時に、石がより立体的に高くせり出す躍動感を伝える、視覚効果を狙ったものでございます。

目論見どおり、ヒスイが、恰も椿の葉に乗った朝露が今にもこぼれる落ちるが如き風情をたたえている様子にお気づき頂けますでしょうか。

また、同様に真横からの視点で取り巻いているダイアモンドをご覧いただきますと、ダイアモンドが微妙に外側に向かい傾斜している事がお分かりいただけるかと存じます。

これも、リング全体の見かけをぺたっとした平板な印象から、より立体的な存在感のある印象に見せる為の工夫に他なりません。

さて、いうった細部の入り組んだ細工の冴えは当然の如く肝心ではございますが、最終的に最も重要となりますのは、もちろん出来上がりのトータルとしての形状のバランス。これが崩れていてはいくら細部の細工が優れていても何にもなりません。この最終的な一つの品物としての出来栄えこそが職人のセンスの見せどころ。さてその出来はというと、それはもう覧の通り。

名実ともに名人名工のマスターピースと呼ぶにふさわしい完璧なバランスを保った素晴らしい出来栄であることは、一見すれば今更わたくしがお節介に言うまでもございますまい。

 

しかし、こういった高度な技術を持つ職人さんは、どのような世界でも同様、業務従事者の高齢化に伴い、減少の一途をたどっているのが現実でございます。

キャドでジュエリーを造れるエンジニアは増えても、本物の手造り職人は減る一方。

そういった意味合いも含めて、こちらのお品は近い将来にはますます入手困難となるであろうお値打品であるという事は、みんな、もちろん解かるよね!?

掲載ページはこちら → https://item.rakuten.co.jp/douxperenoel/11004140/