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ハリー中野の宝石コラム

タンザニア の夜は紫

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ケンドーコバヤシという芸人さんがおられます。

なぜ、ケンドーなんでしょうか?剣の達人あるいは、剣道の有段者なのでしょうか?あるいは、名前が兼道とか健道とかで、それを音読みに変えたのでしょうか?そして何故カタカナ表示なのでしょう、もしや外国の方なのでしょうか?あるいはこれに対抗してジュード―タナカなどと名乗る相方の芸人もいるのでしょうか?

ことほど左様に、一人のお笑い芸人の名前一つを取ってみても、最近の芸能人、芸人の名前は昔と違い複雑化の傾向いや増すばかり。

昔の芸人、例えば漫才師などで言えば、やすし、きよし。さぶろう、しろう。いとし、こいし。お浜、小浜など非常に分かりやすいネーミングが多かったものです。もちろんお笑いですから普通じゃないトリッキーな名前もございまして、例えば、エンタツ、アチャコ。ダイマル、ラケット。おぼん、こぼんなど、とても人の名前とは思えないようなものがそのクチ。阪神、巨人なんてのもその流れをくむ、現実にはありそうも無い名前。実際巨人師匠なんて聞くと、とてもイカツイ大師匠の様なイメージ。名は体を表すで、実際ご本人も如何にも口うるさい怖そうなオッチャンですな。

ただ、そういった昔のふざけた芸人っぽい名前も、現在の乱れた芸人のネーミングに比べれば可愛らしいもの。

たとえば、「霜降り明星」。なんですかこれは?霜降り肩ロースとかならまだ理解できる範囲ですが、霜降りの後になんの脈略も無く明星て?明星いうたら平凡ちゃうんと昭和のオッチャンはツッコみたくなるんよね。ほんでなんでそのうちの一人の名前が粗品なん?どこが粗品か知らんけど、そない卑下せんでもええんちゃうの?

あるいは千原ジュニア。なんでせいじの弟やのにジュニアなわけ?せいじの子供や無いでしょ?ヤンガーブラザー言わんとあかんのちゃうん?千原ヤンガーブラザー、ださ。

あるいは「もう中学生」って、はあ?どう見ても立派な大人ですけど。

「四千頭身」てどんだけでかいねん?進撃の巨人か?「アインシュタイン」どう見てもフランケンシュタインやん。

お笑い以外でもいてますよ。「みちょぱ」と「ゆきぽよ」。おっちゃんらこの二人の見分けすらつかへんし、まったく訳が分かりません。

「王林」。てっきり中国か台湾のお嬢さんか思ったら、青森県出身って、国籍詐称ちゃいますのん?

とまあ、ボヤキ漫才の様相を呈してまいりましたが、実はここでわたくしが申し上げたいことは、ネーミングの重要性という事なのです。

お笑い芸人などは特に目立ってナンボ。ネタやそのパフォーマンスより以前に、まずはとりあえずインパクトある名前で目立っておこうという腹積もり。

もちろん他の芸能人、俳優や歌手の方たちにしましても同様。ただこちらの場合は目立つことのみを狙った突飛な名前という事ではなく、その人物、キャラクターがより際立つような、ファンにイメージが浸透しやすいような名前が選択されます。

例えば、加藤和枝は美空ひばりとなり、吉田芳美は天童よしみ、蒲池法子は松田聖子、鬼束ちひろは鬼束ちひろ、わっ、これはバッチシ、強烈キックが連想しやすい!

あるいはまた、芸名を変更したお陰で、人気が爆発。大物歌手の仲間入りをした方もおられます。

松山まさる、一条英一、三谷謙と芸名を変えるも鳴かず飛ばずの歌手が、当時読売テレビの人気番組、全日本歌謡選手権で10週勝ち抜き、レコード歌手としての再デビューの権利を獲得。再デビューするからには芸名も心機一転と変更した名前が「五木ひろし」。

この五木ひろし改名後の彼の快進撃は、わざわざ説明するまでもなく皆様もよくご存知のところでありましょうが、実は宝石の中にもこの五木ひろし氏のように、名前を変えたとたんに人気が急上昇した宝石があるのでございます。

 

それが、こちらペンダントにセットされております、タンザナイトというお石。この宝石、実は1967年にタンザニアで発見され、その年には一応歌手デビューを果たしたのでありますが、最初の芸名がゾイサイト。ゾイサイトには他の宝石と同様色んな色の発色が見られますので、特にこのブルーの色に因んで、ブルーゾイサイトと命名されたわけであります。しかしこの名前、そもそもゾイサイトがという音の響き自体が、自殺を意味する英語suicideに似ていて、さらにそれに追い打ちをかけるが如く、ブルー、つまり憂鬱な、と冠が付くから縁起が悪いってことで、どこからも出演依頼のお呼びがかかりません。

そうなるとゾイサイト本人も面白くない、昼間から酒ばかりあおり自暴自棄、自堕落な生活を送り、肝心の歌の練習も疎かになりがち。しかし捨てる神あらば拾う神あり。こうした捨鉢ヤケクソのくすぶった生活を送るゾイサイトを都会の片隅、スラムのあばら家で見つけ出し、その宝石としての真価を見抜き、社運をかけて歌手再デビューを支えてくれたのが誰あろう、ニューヨーク五番街のハイジュエラー、ティファニーなのでございます。

さて、再デビューにあたっては、まずこの忌まわしい名前を変えなきゃいけない。そこは世界のティファニー、金にモノを言わせ、きっと一流のコピーライター、向こうの糸井重里やら中島らもみたいなのを集め、新しい芸名を練りに練ったわけでございましょう。

そして出来上がったのが、原産国のタンザニア、そしてブルーの色から連想する夜のイメージ、さらにはディジー・ガレスピー作曲のジャズの名曲、「チュニジアの夜」をも連想させるこのロマンティックな名前、「タンザナイト」が誕生したのでございます。

いやー、以前ご紹介いたしました映画「ティファニで朝食」でのプロパガンダ作戦といい、ティファニーの販売戦術は見事としか言いようがございません。きっとナチスの宣伝相ゲッペルスの様な切れ者宣伝マンがいるのでしょう。

さて、このゾイサイト改名再デビュー作戦はモノの見事に当たり、ブルーゾイサイト改めタンザナイトは大人気となり、晴れて人気歌手の仲間入り。いまでは古参歌手のサファイアの地位をも脅かすほどの大出世を遂げたわけでございます。

しかし、皆様、ここからはティファニーも敢えて大きな声では言わない、タンザナイトの欠点を申し上げなくてはいけません。えっ、アル中やろって?いや、それはワシや。

このブルーの宝石、サファイアによく似てますけど実はサファイアほど硬くない。硬いモノなどに当てると欠けやすいのです。ですから、正直申しまして、あまり指輪向きではないのであります。いかんせん、手というものは人間の触覚のようなものですから、いろんなものと接触する機会が多い、当然当たる確率が上がるわけです。そこへいくとこのペンダント。首元にちょこんとおとなしくぶら下がってるだけですから、まあ滅多に硬いモノと接触する事はございません。という事で、タンザナイトを気兼ねなくお楽しみいただくには、これこれ、ペンダントに限ります!首元にアフリカの澄んだ夜空の輝きを是非おひとつ。

 

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