往年の人気アイドル歌手 梶光夫のエマーユリング

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さて、本日ご紹介いたします当店秘蔵のお宝は、 こちら日本が誇るジュエリーデザイナー梶光男先生の代表作エマーユのリング。
 
梶光男氏と言えば知る人ぞ知る、かつて一世を風靡した青春歌謡スター。もちろんそのまま芸能の世界で生きておられれば、今頃押しも押されもしない芸能界の重鎮として君臨されていた事と存じますが、それがなんと人気絶頂の1970年に宝石、時計店を営む家業を継ぐというお父様との約束を守り、あっさりと芸能界を引退。その後渡米し宝石商の博士号とも呼ばれる、GIA・GGの資格を取得。帰国後は宝石鑑定士、そしてジュエリーデザイナーとしての地位を着実に固め、今では国内はもとより世界的にも名が知られたジュエリーデザイナーとしての名声を確立されているのであります。
 
さてこちらの指輪ですが、これはエマーユと呼ばれるフランスの七宝焼きを指輪に組み入れた梶先生独自の作品にして、人気の代表作。いまでは、梶光男と言えばエマーユ言われるほどの看板シリーズとなっている中の一つでございます。なにせ、梶先生エマーユに凝りすぎて日本で唯一のエマーユ専門の美術館を作ってしまったほどなんです。
 
さて、この梶光男先生の作品は専ら有名百貨店や一流宝飾メーカーが主催する宝飾展示会で販売されているのですが、驚くべきことに会場には先生自らお出ましになり、記念撮影にも気軽に応じ、接客販売されているのです。そりゃ売れるわね、なんせ昔の大スターやし、お客さんはその頃を知るおばちゃんやからね。実際、私も宝石屋に勤務しておりました頃にはそういった宝飾展の会場で幾度も先生に間近で接し、芸能人オーラーを存分に発揮しての販売に感服いたしておりました。
 
ここからは秘蔵の裏話。先生実は大阪市ご出身なのはウィキペディアでも明らかなのですが、大阪でもっともディープな街、西成区萩之茶屋の山王商店街にご実家の宝石、時計店があったらしいのです。実は私が以前勤めておりました宝石店の営業本部長、つまり大番頭さんもこちらのご出身で無茶苦茶ガラが悪い。そのオッチャンなんと梶先生の同級生。展示会会場などで二人が出くわすと、梶先生、普段のお上品な接客口調から一変してのナニワの下町オッサン口調。
 
「おっ、芸能人。どや、調子は?」
 
「あかん、さっぱりやわ。しょぼい客ばっかりや思たら、お前んとこの客か?もっと社員にハッパかけんかい、ハッパを」
 
「あんだら(あほんだら)おのれんとこの商品悪うて売れんのを、ウチの客のせいにすな、ボケ!景気づけに昔取った杵柄で一節歌とたらどないや?心づけになんど購うてくれはるかもしれんど?」
 
「あほぬかせ」
 
「わははははは!」
 
「わははははは!」
 
展示会の舞台裏では、このような会話が交わされてたのでは、と推測する次第であります。あくまでこれはわたくしの推測、イマジネーション、妄想の世界。梶先生の威信を傷つける事を意図したものではございません事を謹んでお断わりいたします。

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